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陸上養殖現場における課題

魚やエビ、貝類などの水産物を陸上の水槽で養殖する「陸上養殖」が近年増加しています。AI・IoT等のデジタル技術のほかバイオ技術などの先端技術を活かした養殖方法のことをキッツではスマート養殖®と呼んでおり、陸上養殖はスマート養殖®の一つです。

陸上養殖においては、魚が呼吸によって飼育水中に溶けた酸素(溶存酸素)を常に消費します。飼育水槽中に魚を高密度で飼育している時や、給餌によって魚が活発に動いている時は、普段よりも溶存酸素の消費量が多くなります。また夏場に飼育水が高水温になる時は、水中に溶け込める酸素の量が少なくなります。それらの状況で十分な酸素を水中に供給できなければ魚が酸欠に陥り、最悪の場合には斃死※につながる恐れがあります。

※魚が死亡することを斃死といいます。

陸上養殖現場における課題

解決策・効果

オキシコーンを陸上養殖装置に導入することで、一般的な陸上養殖装置で用いられるエアーストーンよりも高い溶解効率で酸素を水中に溶かすことができます。オキシコーンを利用すれば、より高い溶存酸素濃度を維持することが可能になり、斃死リスクを低減することができます。また溶存酸素センサーや制御機構を組み合わせることで、常に最適な溶存酸素濃度を維持することも可能です。

さらにオキシコーンは複雑な構造や細かい孔などを有さないシンプルな構造をしています。そのためエアーストーンなどの細かい孔から気体を吹き込むタイプの酸素溶解器で発生する恐れのある、エア詰まりの心配がありません。

供給する酸素源として液体酸素を使用している事業所の場合、エアーストーン等と比較すると、オキシコーンは少量の酸素で同等の酸素を溶解できるため、液体酸素代の削減が可能です。

解決策・効果

関連する製品・技術

オキシコーン

  • 海水/淡水に酸素やその他の気体を溶解させる製品です。
  • 本体がFRP素材でできているため軽量で、取り扱いが容易です。
  • シンプルな構造のため、エア詰まりの心配がありません。
オキシコーン

その他の適応可能分野

  • 植物工場の養液への酸素溶解
  • 排水処理施設の曝気槽への酸素/オゾン溶解
  • 温浴施設の浴槽水への炭酸ガス溶解

陸上養殖(閉鎖循環式)とは

魚の入った水槽の水を水処理設備により浄化し、循環させながら養殖する方法です。

飼育環境を人為的に設定・管理できるため、魚の飼育に最適な環境を維持したり、災害リスク、薬品の使用量、環境負荷を低減したりすることが可能です。また場所の制約を受けないため、内陸部でも海水魚の養殖が可能で、輸送コスト、輸送に伴うCO2排出量を抑えることもできます。

一方、一般的には設備投資やランニングコストが高額になるため、コスト削減や養殖魚の高付加価値化が課題になっています。